今回、ある現場から応援の依頼をいただきました。
内容はログハウスでの階段取付工事。
しかも、自分にとってはこれまで経験したことのないタイプの階段です。
依頼を受けた瞬間、迷うことなく
「行かせてもらいます!」
と二つ返事で答えていました。
というのも、今年は“挑戦の年”にしたいと思っていて、
やったことのない仕事は大歓迎。
ちょうど直前まで進めていたリフォーム工事もひと段落しており、
タイミング的にも申し分ありませんでした。
現場に到着してから、
工期があとどれくらい残っているのか、
階段の材料や納まりについて、ざっくりと説明を受けます。
ただ正直なところ、
・ログハウス自体の残工事がどれくらいあるのか
・階段工事に何日かかるのか
そのあたりもはっきり把握できていない状態でした。
「迷惑をかけてしまうかもしれない…」
と思いつつも、それを承知の上で応援に入らせてもらいました😅
いざ工事が始まると、聞き慣れない言葉が次々と出てきます。
「セトリング?」
セトリングとは、
ログ同士の重なり部分(ノッチ)の食い込みや、
乾燥によるログ材の収縮、
そして自重によって建物全体が下がっていく現象のことだそうです。
こちらのハウスメーカーさんでは、
建物全体で約2%の“下がりしろ”を見込んでいるとのこと。
例えば、積み上げ高さが1000mmの場合、
およそ20mm下がる計算になります。
……そんなに下がるんや😵
これまで携わってきた現場では、
セトリングを考慮する必要がなかったので、正直かなり衝撃でした。
そしてこのセトリング対策が、
階段施工のあらゆる部分に関わってきます。
例えば、
階段を受けるための親板を躯体に固定できなかったり、
階段最上部の框は、セトリングを見越して
一段だけ高めに設定されていたり。
普段の階段工事とは、考え方がまったく違います。

写真の右側の壁は後から建てた間仕切り壁なんでビスは打てるんですが、左側と奥面はログ壁(躯体)は固定することはできません
ちょっとわかりにくいかもしれないんですが、左奥の方は床から親板を支えてる形になってます
この写真は、2階へ上がりきる部分。
階段下が洗面室になっているため、
階段が空中に浮いたような納まりになっています。
こちらも親板は固定せず、
後から柱を入れて下から突っ張る形で対応します。
また、階段外周の壁下地についても工夫があります。
上部が躯体の梁になっているため、
赤線で囲った部分には「セトリングスペース」を設けています。
もしこのスペースを取らずに固定してしまうと、
建物が下がった際に、階段ごと下がってしまうそうです。




最後の写真、赤丸で囲った部分は手摺りの納まり。
ここにも少し細工が必要になります。
格子(手摺子)の部分は、
框 兼 躯体の梁となっているため、
手摺りに溝をつき、梁が下がってきても
親柱がスライドできる構造になっています。
いや〜、ログハウスは本当に難しい(^^;
今回紹介しきれていない部分もありますが、
こうした細かな工夫の積み重ねが、とても奥深い仕事でした。
ひとまず、無事に階段が掛かったことに
心からホッとしています😊


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