今回はイナバ物置の内装工事の仕事依頼です。
作業の工程や仕様、どのように納めていったかを記事にしていこうと思います。
- 現調
- 木下地
- 断熱材
- OSB合板(仕上げ材)
- 収納棚
現調
まずはお施主さんとの打ち合わせです。
どんな材料を使うのか
仕上げ材、断熱の仕様、コストの事(概算)などを相談していきます。
現調で中を拝見させてもらった時点で、お施主さんは壁の下地材を作っている途中でした。
本職は別なんですが、手先がすごく器用な方で、ちょっとした造作だと自分でこなしてしまいます!
あとこの方の凄いところはご自身で『興味が湧いたものはとことん調べる』ところです。
このイナバ物置の内装工事もYouTubeやネットなど施工方法など調べていて、逆に僕が勉強になったぐらいです(^^)
近頃は本で調べたり、人に教わることもなく、なんでも調べることが可能です。
では早速作業の工程を説明していきます。
木下地
壁下地
お施主さんが調べていたひとつに、壁下地材の施工方法がありました。
施工するにあたって物置のフレーム自体に穴を開けないという方法でした。
僕たち大工が施工する方法のひとつとして、フレームの芯に直接ビスを打ち、壁を固定する方法があります。
ただこの方法で施工してしまうと、もちろん穴が空いてしまいますし、フレーム自体も弱くなってしまいます。
元々はフレーム同士をこのような六角ボルトで固定しています。
この六角ボルトを少し長めのものに替えます。
ボルトはホームセンターなどでも売っているので手に入りやすいです。
次にボルトが入る位置に印を入れ、木下地に穴を開けます。
あとは購入した長いボルトで、フレームと木下地を抱き合わせて締め込むだけです。
フレーム同士を繋いでいる金物の部分を掘り込んであげると、下地がひっくり返らずにすみます。
この手法により、フレームの劣化やサビのリスクを軽減できます。
さらに穴を開けないことで、結露の発生も防ぎ内部の湿気問題も抑えられるため、物置の耐久性が向上します。
結果として手間はかかるものの、長期的にみても非常に効果的な方法です!
あと天井際の下地材も一工夫入れました。
このように下地に切り込みを入れ、フレームの溝にすっぽりはめ込みました。
フレームを留めているボルトが上部にはないので、壁下地の固定には頭をひねりました(^^;
この材料を仕込んでOSB合板で共締めすることにより、壁の下地はしっかりしました。
先に下地関係説明していきたいので、順番が入れ違う形になってしまうのですが、天井下地の施工方法を解説したいと思います。
今回の施工手順は壁下地→壁断熱材→壁OSB合板(仕上げ)→天井下地→天井断熱材→天井OSB合板(仕上げ)→見切り材
の順で施工していきました。
断熱や仕上げの施工などは後編にて説明していきます。
天井下地
なぜ壁を先行で仕上げたかといいますと、先に記載した通り、壁下地の上部の固定ができなかったからです。
天井下地も勿論フレームには穴を開けずに施工しないといけないので、先行で壁を仕上げておくことにより、外周の下地が容易になります。
外周はこれで解決したので次は天井下地をどのようにして吊り上げるかです。
こちらも先程使用したフレームの溝を有効活用します。
まずこのような材料を作っていきます。
この材料は屋根の構造体であるフレーム (Cチャン)の溝にはめ込む材です。
これを吊り木を入れたい箇所分作ります。
なぜ端の先端が斜めにカットされているのかは次の写真で説明します。
写真のようにフレーム(Cチャン)の溝にはめ込んでいきます。
この時のはめ方なんですが、先程の写真のように対角の角を斜めにカットしておくことにより、簡単にはめ込むことができます。
材料をはめ込む前にウレタンボンドを両端に注入しました。
フレームにはめた材に吊り木を打っていきます。
長さは天井下地を組み上げた後でカットしてもいいので、とりあえず長めに設定しておきます。
吊り木に対して桟をはわせていきます。
外周面に打った下地の上に乗っけるような形で桟を割り振ります。
この時点で天井の高さを出し、長めに設定しておいた吊り木をカットしておきます。
あとは最後の写真のように天井下地となる桟を直行方向に配置していきます。
この時の注意点は、桟木をてれこ(互い違いに)入れていくことです。
長い桟と短い桟を交互に配置することによって、仕上げ材を貼った後の木のねじれや暴れを抑えることができます。
下地まではざっとこんな感じです。
後編に続きます…
コメント